こんにちは!ブログ管理人・福島県在住のすみれです。4月上旬、福島県の南側・白河エリアの歴史ある温泉旅館に宿泊してきました。今回は温泉編をご紹介します。
一番の目的は立ち湯&100人入浴できる「大岩風呂」に入ること。日帰り入浴を受け入れている日中の時間帯は混浴(湯あみ着等不可)ですが、宿泊すれば女性専用時間にゆっくり入浴できるんです!
お風呂は3種類あり、いずれも100%源泉かけ流しです。一人約18,000円~(1泊2食、2名1室)なので、結果的にかなり安いと感じました。福島県といえども栃木県那須町と隣接しているので、首都圏からも訪れやすい秘湯です。
こんにちは!ブログ管理人・福島県在住のすみれです。今回は白河エリア「甲子(かし)温泉・大黒屋」宿泊記の続き、食事編です(4月上旬宿泊)。食事会場や料理、別料金のドリンクメニューなどご紹介します。 食事は首都圏ではな[…]
こんにちは!ブログ管理人・福島県在住のすみれです。今回は白河エリア「甲子(かし)温泉・大黒屋」宿泊記の客室編(4月上旬宿泊)です。 館内は全体的に非常に綺麗で、昭和レトロな雰囲気は全くありませんでした。私が訪れた際[…]
- 源泉かけ流し(加水・加温・ろ過なし)
- 足元湧出の巨大混浴風呂(タオル巻き・湯あみ着不可)
- 「日本秘湯の宿を守る会」会員宿
- 白河藩主ゆかりの山奥の一軒宿
- 日帰り入浴可(10時~15時、大人700円)
甲子温泉「大黒屋」について
福島県の南端・西白河郡西郷村の位置する甲子(かし)温泉「大黒屋」は、3階建、全16室(本館13室・別館3室)のみの老舗旅館。敷地内には江戸時代に白河藩主・松平定信の別荘だったという離れ「勝花亭(別館)」や、150年の歴史をもつ巨大な「大岩風呂」があるロマン漂うしっとり系の大人湯宿です。
日光国立公園内の高原地帯、標高約930mに佇む一軒宿でありながら、建物や設備は現代風。本館は2009年にリニューアルしたそうで古びた昭和感は全くありません。至る所がバリアフリー仕様になっていて、客室にはなんと床暖房が設置されています。
甲子温泉は1384年、諸国修行中の州安和尚によって発見され、その年が至徳元年甲子(きのえね)の年であったことから「甲子(かし)温泉」と名付けられたそうです。
温泉について
泉質
大黒屋の源泉は2種類(単純温泉とカルシウム・ナトリウム-硫酸塩温泉)あり、いずれもpH7.8の弱アルカリ性で無味・無臭。クセがなく万人が入りやすい泉質だと思います。湯量が豊富で、加水・加温・循環ろ過なしの100%源泉かけ流しを贅沢に堪能できます。
大岩風呂・櫻の湯 | 単純温泉/pH7.8/泉温45.1℃/湧出量毎分220ℓ |
恵比寿の湯(内湯・露天風呂) | カルシウム・ナトリウム-硫酸塩温泉/pH7.8/泉温45.8℃/湧出量毎分120ℓ |
湯温は体感的におよそ40~42℃。浴槽によっては、入った瞬間ちょっとぬるいかな?と感じましたが、じっくりゆっくり入浴することで、じわじわと体中がほてってきました。さらっとしているけど、肌にやさしくまとわりつくような質感がとても気持ち良かったです。
宿泊ならすべて入浴可!3種のお風呂
温泉は大きく分けて3種類(写真左上)。建物を出て橋を渡った先にある「大岩風呂」と「櫻の湯」、館内にある「恵比寿の湯」です。
こちらの写真は客室にあった各浴場のスケジュール(黄色=混浴、青=男性、赤=女性)。日中混浴タイムになっているメインの「大岩風呂」を中心に時間が割り振られていて、24~5時以外はいずれかのお風呂を利用できます。
「大岩風呂」女性専用タイムは、早朝5~7時&夜19~21時とかなり短めなのが残念!夜の時間帯が夕食直後になってしまうので、夕食は早めの時間を選ぶことをおすすめします。
【館外】橋を渡った先にあるロマンあふれる湯小屋
名物の「大岩風呂」、隣接する「櫻の湯」は館外にあり、かなり長い階段を下り、橋を渡って、やっとのこと到着します。
温泉への入り口は食事処の隣。
入り口の扉を開けると鍵付きロッカーが設置された休憩所があります。
男女別でいつでも入れるので後回しにした「恵比寿の湯」を通過し、先に見える階段を下っていきます。
「誰もいなければマナーを守って写真撮影可(要約)」とう張り紙を発見。ありがたい。
館外に出て橋を歩くため、外用サンダルに履き替えます。季節や天候に合わせて、長靴、コートなんかも置いてありました。
もうすぐ着くのかな?と思わせる引き戸がありますが、まだまだ先があります。
新宿駅の大江戸線が頭に浮かんでしまうほどの長い階段。100段以上あるそうです。途中に休憩ベンチが置かれています。
やっとゴールらしきものが見えてきました。私は息切れ程度でしたが、運動不足気味?のツレはかなりぐったりして、「秘湯は若いうちに行かないとダメだな!」と一言。
あともう少し!阿武隈川に架かる橋の先に「大岩風呂」と「櫻の湯」があります。
大岩風呂
正面の建物が名物の「大岩風呂」。混浴タイムの場合、右側の建物「櫻の湯」が女性専用タイムになります。
夜19~21時の雰囲気。真っ暗な山の中に灯りのついた湯小屋がぽつんとあって、ノスタルジック気分に浸れます。
「大岩風呂」が女性専用タイムの場合、隣接する「櫻の湯」は男性専用タイムになります。
「大岩風呂」の脱衣所は浴槽の隣にある昔ながらの湯治場スタイル。洗い場はないため、シャンプー等は一切使用できません。
脱衣所で着替えながら見える景色。撮影時は女性専用タイムなので何も問題ありませんが、この設えで混浴は難易度高すぎでしょ!
大岩風呂はプール並みの大きさで、縦5m、横15m、深さは1.2mもあります。立ち湯できるので100人程度は入れるそうです。
一人なら間違いなく泳いでしまうと思いますが、浴槽の底に敷き詰められている大小の石に足をぶつけると怪我しそうなので、勢いよく泳ぐことはできません。
壁には「子宝石」と記された木製看板があり、鳥居をくぐるように横たわる岩盤の先から源泉が勢いよく流れ出しています。
掘削自噴の温泉で、一分間になんと220ℓも湧出しています。
湯口の近くの数カ所で、小さな泡がぷくぷく浮上していました。足元湧出はこのあたりかな?深さがあるのでお湯をじっくり観察しないと分からない程度でした。
鳥居の湯口からは44~45℃の温泉、足元から自噴する31~34℃の温泉の2つが混ざり合っているのがユニーク。
達筆すぎて読めませんが、壁には宿の歴史が記載されています。
こちらは温泉分析書のようです。
浴槽の真ん中あたりに「子宝石」があります(写真右)。大きな石を積み上げたもので、なでると子宝に恵まれるという言い伝えがあるそうです。
浴槽内側の周囲に段差があり、ベンチのように座って入浴可能です。足元が石だらけで安定しないため、ここが一番ゆっくりできました。
ややぬるめのお湯ですが、しばらく入浴していると体中がポカポカしてきます。日本全国至る所に「子宝の湯」といわれる温泉がありますが、ここは体感すると別格なのが分かると思います。湯上り後も長時間ポカポカが持続するので、妊活中の方や冷え性の方はぜひ体験して欲しいです。
櫻の湯
次は大岩風呂に隣接する「櫻の湯」(写真右)のレポート。
入り口には鍵付きロッカーがあります。
脱衣所はコンパクトですが、ちゃんとトイレもあります。隣の「大岩風呂」同様、洗い場はありません。そのためか洗面台やドライヤーはありませんでした。
約15人サイズのヒノキ風呂。ほどよい大きさなので、ある意味「大岩風呂」より落ち着いて湯あみできるかも。
「大岩風呂」と同じ源泉で、もちろんかけ流し。浴槽サイズが小さいせいか、大岩風呂よりも1~2度程度、温度が高い気がしました。42℃くらいかな。
「櫻の湯」にも少し小さめの「子宝石」があります。
昔ながらの湯治場の雰囲気が落ち着きます。窓から通り抜ける風が気持ちよく、時間があればもっと長湯したかった!
【館内】モダンで利用しやすい恵比寿の湯(男女別)
館内には洗い場も露天風呂もある大浴場「恵比寿の湯」(男女別)があります。19~21時のたった2時間のみ男女入れ替えになります。
今回は女性メイン(女性専用時間が長い方)の恵比寿の湯をレポートします。男性メインの大浴場と比較すると、大きく違いはありませんが、女性メインの露天風呂の方がより開放感がありました。「大岩風呂」の混浴タイムが長いのでここは女性が優遇されてる感じです。
1階食事会場のすぐ近くにあります。あの長すぎる階段を歩く必要なし。
木のぬくもりが心地いい脱衣所。古さが全くなく、隅々まで掃除されていました。
洗面台にはドライヤー2台のほか、シャワーキャップ、ハンド&フェイスソープが置いてあります。化粧水などのスキンケア用品はありません。
浴槽は20人程が入れる大きさ。和モダンな雰囲気が気に入りました。洗い場にはシャンプー、コンディショナー、ボディーソープ、メイク落とし、洗顔フォームが設置されています。
「恵比寿の湯」の泉質は弱アルカリ性のカルシウム・ナトリウム-硫酸塩温泉。毎分120ℓ湧出しています。質感や温度は体感的に大岩風呂とほぼ同じ。
大きな窓から光が差し込み明るくて開放感たっぷり。湯あみしながら山の眺望も楽しめます。
露天風呂は上品な枯山水庭園になっていて、なかなか手が込んでいます。
浴槽サイズはは6人分程度。宿泊中、私は2度利用しましたが、ほぼ独り占め状態でした。
露天風呂の湯口も勢いよく源泉が注がれています。訪問時が4月中旬ため、ややぬるい感じでした。40℃くらいでしょうか。
露天風呂に入りながら、周囲の山々が一望できます。自然との距離がとても近く、高原の爽やかな空気が心地良いです。新緑や紅葉の時期にまた訪れたいですね。
夜になると、周囲は本当に真っ暗。静寂さがとても贅沢でした。
その他施設について
日帰り入浴時に利用できる便利な館内スポットをご紹介。
ロビー横には小さいながらラウンジがあり、すぐ横に喫煙所(室内)が設置されています。
宿泊者用のバーカウンターの奥には小さなお土産コーナーがあります。白河名産のだるまや地酒、和菓子などがありました。
ロビー横に35人分の鍵付きロッカーがあります。
温泉へ向かう通路にロッカーと自販機があります。館内で自販機があるのはここだけだっと思います。
こちらは食事会場(写真は夕食時)。ここでランチ営業もしているので、日帰り入浴時や連泊時に利用できます。
昼食の定番人気メニューは白河ブランド豚をオリジナルソースで仕上げた「白河清流豚丼」と書かれています。響きだけでもヨダレがでそう。今回ランチを食べる機会はありませんでしたが、豚丼がかなり気になります。
客室に昼食メニュー表が置かれていました。お昼ごはんがあるなら連泊もしやすいですね。周辺に飲食店は一切ないのでとても便利だと思います。
日帰り利用は入浴のみも可能ですが、お得な食事付き日帰りプランもあります(4,000円、6,000円)。4名以上なら新白河駅から無料送迎もしてくれるそうです。
こちらはさらにお得感のあるコロナ禍ならではのプラン。金~月曜日限定、2名様限定のお膳付きの広間貸し切りプラン(2,500円)。
感想まとめ
150年の歴史をもつ「大岩風呂」は、お湯が良いだけでなく大きさや雰囲気が圧巻でした。長すぎる階段を下り、橋を渡って、やっと趣のある湯小屋にたどり着く、その道中だけでもかなり印象深い体験でした。
設備が整った源泉かけ流しの温泉宿としては、かなりコスパが良いと思います。私は平日宿泊(1泊2食・2名)で一人当たり税込18,000円程度でした。宿泊すれば女性でも全てのお風呂に入れるのが最大のメリット。温泉好きでなくとも一度は訪れてほしい湯宿です。
基本情報
住所 | 福島県西白河郡西郷村真船字寺平1 |
電話番号 | 0248-36-2301 |
休館日 | 水曜日 |
日帰り入浴時間 | 10:00~15:00 |
日帰り入浴料金 | 大人700円、小学生450円、幼児350円、0~2歳無料 |