山奥の秘湯なのにユーザビリティが優秀【奥那須温泉・大丸温泉旅館】施設&客室編|宿泊

こんにちは!ブログ管理人・福島在住のすみれです。栃木県の奥那須温泉「大丸(おおまる)温泉旅館」の温泉編、食事編に引き続き、今回は館内施設&客室編のレポートです。

 

温泉の川をそのまま野天風呂にした混浴露天風呂が名物の大丸温泉旅館。標高1,300mにポツンとある100%源泉かけ流しの老舗湯宿です。山奥の秘湯というとワクワクする半面、設備など何か不便なところがあるかも?と頭をよぎりますが、そんな心配は一切不要。ホスピタリティの質が高く、都会の女性でも何不自由なく過ごせます。

 

館内は秘湯らしからぬ洗練さが漂い、客室にはあらゆるサイズの浴衣が用意されているなどアメニティも充実。湯上り後にぶらつける館内施設もあります。周囲にふらっと歩いて行ける観光スポットはありませんが、一人旅でも暇をもてあますことはないと思います。

 

【館内施設】 浴衣でぶらつきたい館内スポット 

正面に見えるのが本館、左側の建物は別館です。周辺には数軒の宿がある程度で、浴衣でぶらぶらするような立地ではありません。20分程歩けば那須ロープウエイがあります。

 

主要な施設は1階に集中しています。館内にはラウンジ、売店、飲泉所のほか、乃木希典将軍ゆかりの品展示コーナー、通路のちょっとしたスペースにも設けられた宿の歴史コーナーもあります。

 

ロビー・ラウンジ

床がピカピカに磨かれた和モダンなロビー。コロナ対策のためフロント横に非接触検温モニターが設置されています(2021年4月上旬時点)。

 

入口のすぐ横にあるラウンジでは新聞や観光情報誌などが閲覧できます。

 

売店

売店は8畳ほどのスペースしかありませんが、厳選されたお土産が美しく陳列されています。私は客室に用意されていたお茶菓子「黄金きんつば」が気に入り、こちらで購入しました。

 

地酒などの名産品や益子焼の器、入浴剤や美容液、石けんなど大丸温泉旅館オリジナル商品も置いてあります。那須の中心部に行くとお土産屋さんが多すぎてどれにしょうか悩んでしまいますが、ここならセレクトされた商品がコンパクトに並んでいるので非常に選びやすいです。お土産選びで時間を取られたくない方には最適な品揃えだと思います。

 

飲泉所

売店の近くには飲泉所があり、大丸温泉の源泉と冷水を無料でいただけます。源泉は「桜の湯」(女湯)と同じお湯で、胃腸に効果があるそうです。クセがなくとても飲みやすかったです。

 

乃木希典将軍ゆかりの品展示コーナー

ラウンジの奥にある「乃木希典(まれすけ)将軍ゆかりの品展示コーナー」。彼は20年間に渡って、毎年この大丸温泉旅館に訪れていたそうです。滞在中に利用した着物やシャツ、筆、食器などのほか、日記、手紙などもあります。

 

乃木希典は明治時代を代表する軍人で、明治天皇の葬儀の日、後を追うように妻と共に殉死した有名な方のようです。私ははじめて名前を聞いたのですが、歴史を知る機会ができて勉強になりました。これも旅行の醍醐味ですね。

 

大丸温泉旅館の歴史コーナー

宿の昔の写真や山カゴが展示された通路沿いの歴史コーナー。かつての大丸温泉への交通手段のひとつは、この山カゴだったそうです。

 

撮影された時代や説明書きはないので詳細は分かりませんが、どれも現在の大丸温泉の面影があります。賑わう湯治場の雰囲気が伝わってく素敵な写真ばかりで、感慨深いものがあります。

 

【客室】 設備・アメニティ充実!ホスピタリティが高い和空間

客室は本館3室、別館17室の合計20室。部屋でWi-Fiも使えます。

 

全室バス・トイレ付というのは共通していますが、一人旅向けのリーズナブルなベッドルームをはじめ、足湯付き、檜風呂(内風呂)、マッサージチェア付きなど多様な客室があります。なかでも人気なのが本館の特別室「まなこ」。畳のくつろぎスペース(10畳)と洋室のベッドルーム(10畳)の二間続きの客室で、温泉がでる檜風呂(内風呂)もあります。

 

雲海も見える!マッサージチェア付きの12畳和室

今回私が利用した客室は眺望が良い別館401号室。マッサージチェアと檜風呂が付いているので、ちょっとランク高めの部屋です。

 

なるべく接触を避ける目的(コロナ対策のため)で、あからじめ部屋には布団が敷かれています。宿のもろもろの説明は、部屋まで案内してくれる間に担当の仲居さんがていねいに説明してくれ、部屋に入る前に夕食・朝食時間が記載された用紙を渡してくれます。

 

12畳もあるので布団が敷かれたままでも十分広いです。テレビ、空気清浄機、金庫もあります。

 

テーブルの上にはコロナ対策用のアルコール消毒液のほか、日本秘湯を守る会の本や地元新聞、Wi-Fiパスワードの案内などが用意されています。秘湯を守る会の本は日本各地の会員宿が掲載されていて、売店で同じ本を購入すことも可能。

 

部屋のカギは2つ。磁石でくっついています。2つあると特に男女のカップルに便利ですよね。

 

お茶菓子は「黄金きんつば」と「種なし梅」。カボチャの味がぎゅっと詰まった黄金きんつばは甘さ控えめでとっても美味しかったです。那須御用邸御用命舗 「扇屋」の和菓子で館内の売店でも販売されています。

 

ポット、お茶セットのほか、シルバーのポットに入った冷水2つ。

 

窓際の広縁には立派なイスとマッサージチェア。

 

パナソニック製のマッサージチェアはフットレスト付き。足裏のツボ押しが痛かったですが、いくつかコースが選べてなかなか気持ち良かったです。

畳の上に置かれているのは、お昼寝用の布団。コロナ対策でもともと布団が敷かれているので使用する機会はありませんでしたが、連泊する際やコロナ対策終了時には重宝しそうですね。

 

広縁の窓から見える景色。タイミングが良ければ早朝、雲海が見えるそうです。起床後朝イチで温泉に直行した私は、雲海を見るチャンスを逃してしまいました。

 

窓にはカーテンや障子ではなく、すだれ調のロールスクリーンが設置されています。シックなロールスクリーンがあるだけで部屋の雰囲気がグッと良くなりますね。

 

ミニ冷蔵庫内のドリンクは有料です。瓶ビール(825円)、自然水(220円)、温泉サイダー(220円)が置かれていました。

 

冷蔵庫の上にはグラス、栓抜きがあります。コーヒー、紅茶類はありませんが、館内の自動販売機で購入することも可能。

 

クローゼット内には浴衣やタオル、アメニティが用意されています。浴衣はなんと10cm刻みで5サイズもあります(SSサイズ:140㎝~150㎝から特大サイズ:180~190㎝まで)。

 

大小のタオルは各1枚ずつなので、何度も温泉に入る場合は部屋で乾かして使用します。寒いときに嬉しい足袋、茶羽織(羽織り物)のほか、歯ブラシもあります。

 

それから、タオル類と一緒に湯浴み着が1枚部屋に用意されています。大浴場の脱衣所にも同じ湯浴み着がたくさん置いてあるので、バスタオルのように部屋で乾かす必要はありません。気が向いたときに好きなだけ混浴露天風呂に入れるのは、何気にぜいたく。

 

クローゼットの隅にはお裁縫BOXもありました。

 

モダン&キレイな洗面所と檜風呂(内風呂)

客室に備え付けの洗面台とお風呂。新しい感じで高級感があります。

 

香り漂うヒノキの浴槽。なんとここからも温泉がでます!今回は大浴場メインの利用だったので使用する機会はありませんでしたが、客室に素敵なヒノキ風呂があるだけで、なんだか優越感が増します。

 

洗面台にはあらゆるアメニティが設置されています。ぜひ使ってみてほしいのが、こちらの大丸温泉の美容液。ベタベタしない良い感じのテクスチャーで、香りがとてもよかったです。もちろん館内の売店で購入可能です。

 

そのほか、POLAのスキンケアも一式あります。

 

男性用スキンケアもPOLAで、ヘアケア用品なんかも置いてありました。

 

こちらはヘアブラシ、コットン、綿棒、シャワーキャップなど。

 

パナソニックのいい感じのドライヤーも。湯上り後にダラダラし、部屋に戻ってから髪を乾かしたい私にはうれしい備品でした。

 

感想まとめ

大丸温泉旅館は温泉だけではなく、客室やその他館内施設、アメニティもとても満足しました。浴衣サイズが豊富だったり、昼寝用の布団が用意されていたり、かゆいところに手が届くホスピタリティがあり、とても心地よい宿です。1泊2万円前後と決してリーズナブルではありませんが、実際泊まってみた結果、これで2万なら安いと感じました。

 

野趣あふれる露天風呂で秘湯感を味わいつつも、それ以外は近代的で使い勝手が良いので、ご褒美旅行、初めての一人旅なんかに最適だと思います。