強酸性硫黄泉の源泉かけ流し!常連が多い【沼尻温泉・田村屋旅館】日帰り

こんにちは!ブログ管理人・福島県在住すみれです。

 

冬のように寒い3月末の昼前、猪苗代にある「沼尻(ぬまじり)温泉」へ行ってきました。本当は別荘気分に浸れそうな「沼尻高原ロッジ」目当てだったのですが、この日は断水やらコロナやらの影響で日帰り入浴をやっていないとのことで、急きょ行き先を「田村屋旅館」へ変更しました。

 

とはいえ、田村屋旅館は以前、地元の人がイチオシしていたので行ける機会ができて良かったです。食べ物持ち込み可で、広い休憩所があるから半日くらいのんびりできるよー、との話でした。

 

  • 強酸性の硫黄泉・白濁湯の源泉かけ流し(循環ろ過なし・加温なし・加水なし)
  • 日帰り入浴客用の休憩室あり(持ち込み可・出前注文可)
  • 日帰り入浴時間長め(10:00~16:00、800円)
  • 山の中にある静かな温泉地
  • 登山や釣り、スキーなど近隣で外遊びができる

沼尻温泉「田村屋旅館」について

安達太良山の麓に位置する沼尻温泉はたった3件のみの小さな温泉地。徒歩圏内のお店は登山家・田部井淳子さんが初代オーナーを務めた沼尻高原ロッジ隣接のカフェ「cafe&activity  nowhere」のみ。目と鼻の先に「沼尻スキー場」があり、少し足をのばせば登山や釣りなどアクティビティが楽しめます。

 

ちなみに、車で5分くらい細い山道を下ると同じ源泉(沼尻元湯)を使用する「中ノ沢(なかのさわ)温泉」があります。中ノ沢温泉は12件程温泉宿があり、ラーメンや蕎麦などの飲食店、土産店なども数軒点在していて、沼尻温泉よりも温泉街の雰囲気が感じられます。

 

安達太良山と磐梯山の間に位置する沼尻温泉・田村屋旅館

今回日帰り利用した「田村屋旅館」は1886年(明治19年)創業の老舗旅館。のちに移転して1920年(大正9年)から現在の場所で営業されているそうです。

 

懐かしい昭和の雰囲気漂うレトロなロビー

宴会場やコンベンションホールなど各施設が記載された館内図

4階建、総客室40室もあるなかなか大きな旅館です。館内図によると宴会場やホール、スキー乾燥室なんていうのもあります。いま3月末なのでスキー場の営業はすでに終わっていましたが、冬は団体客や学生のスキー旅行なんかで賑わうのかもしれません。

 

現在、楽天やじゃらんで予約できない状況にあります(2021年4月上旬時点)。公式サイトをみると「学生団体合宿プラン」「湯治・老人クラブプラン」というお得なプランもあり、一人旅、素泊まりもできるようです。

 

温泉について

泉質

大浴場入口通路にある沼尻温泉の源泉・沼尻元湯の写真

230年の歴史がある沼尻温泉(中ノ沢温泉)の最大の特徴は毎分13,400ℓという豊富な湯量。単一の源泉としては日本一の湯量と言われていて、沼尻元湯(自然湧出)を源泉とする強酸性の硫黄泉が沼尻温泉と中ノ沢温泉の各温泉宿にたっぷりと注がれています。

※上記写真は館内大浴場通路にあった沼尻元湯の写真

 

田村屋旅館の大浴場に貼られた温泉分析書

温泉分析書によると、源泉温度68.3℃、pH2.13。元々は無色透明で強硫化水素臭、微塩味、苦味が知覚できるようです。薬湯とされる強酸性の硫黄泉の効能は胃腸病・リュウマチ・神経痛・皮ふ病・糖尿病など。

 

100%源泉かけ流しであることを記す貼紙

お風呂入口に貼付されている循環ろ過、消毒、加温、加水無しの分析書によって、100%源泉かけ流しであることが明示されています。温度調節のため浴槽へ加水する場合もあるようですが、これは仕方ないですね。

 

大浴場(内湯)

古いながら清潔感のあるシンプルで広い脱衣所

昭和レトロな脱衣所には50個くらい脱衣カゴがあり、思ったより広め。古さはありますが、シンプルできれいです。洗面台にはドライヤー1台、石けんが置いてあります。

 

温泉情緒ただよう田村屋旅館の総ヒノキ風呂

大浴場の総ヒノキ風呂は昔の湯治場のようで風情たっぷり。床がタイルじゃないのがカッコイイ!20人くらいは入れる大きさで、カランは6つほど。

 

白い濁り湯が印象的な源泉かけ流しの檜風呂

バリアフリーの手すりもヒノキ。浴槽の底には白い湯の花がたくさん沈んでいました。湯気が充満していますが、そこまで硫黄臭を感じません。沼尻元湯から数キロ離れているため、浴槽にたどり着く間に自然と硫黄臭が軽減するらしいです。

 

泉飲用のコップが置かれた湯口

湯口からはあまり源泉が流れておらず、ちょっとぬるめ。源泉そのものは熱いのですが、浴槽は40℃くらい。常連さんの話によるといつもは加水しないと入れないくらい熱いらしいです。けど、これはこれで完全な源泉かけ流しってことで良かったかも。

 

飲泉用のコップがあったので飲んでみたところ、レモンのように酸っぱい!ほんのり苦みもあります。確かに胃腸に効果がありそうな味。湯ざわりはさらっとしています。

 

ちなみに、後で脱衣所の貼紙を見て気付いたのですが、訪問時は断水で水不足のためシャワー禁止だったようです。知らずに使ってしまったのですが(すみません)、シャワーから少ししか水が出ないうえ、なかなか温水になりませんでした。「沼尻高原ロッジ」の方も断水の話をしていたので、この周辺すべて水不足なのかもしれません。

 

露天風呂

手を加えすぎない自然風景が一望できる露天風呂

すぐ外には露天風呂があり、山の自然風景が広がっています。写真手前に加水用のホースが設置されていますが、そんなの全く必要ないほどぬるいです。37℃くらいでしょうか。外気温も低いので私は10分くらいで内湯に戻りましたが、30分程入っている常連風の方もいらっしゃいました。

 

その他施設情報

大浴場入口付近にある小さな休憩スペース

大浴場入口近くには、ちょっとした休憩スペースやゲームコーナーがありました。自由に使える電子レンジも置いてあります。

 

常連客で賑わう日帰り入浴休憩所

ゲームコーナーの横には日帰り入浴休憩所があります。通路に笑い声や話し声が漏れるほど皆さん盛り上がっているようでした。常連ばかりな気がしたので扉を開ける勇気がなく帰ってきてしまいました。

 

休憩所で出前注文可能なランチメニュー表

ラーメンや丼ものなど昔ながらの食事を提供する小西食堂のメニュー

帰り際、宿の方に見せてもらった食事メニュー(ランチ)。日帰り入浴客の休憩所でラーメンやうどん、かつ丼など出前注文ができるようです。すぐ近くの中ノ沢温泉街の人気店「小西食堂」のメニューとのことなので、私はこの後、その食堂でラーメンをいただきました。お店で食べる方が値段が安いので移動できるなら直接行った方がいいかと思います。田村屋旅館から小西食堂まで、車で5分ほど。

 

 

細麺で薄味醤油ベースの昔ながらのラーメン

1937年(昭和12年)創業の小西食堂は地元民や温泉街の旅行者でほぼ満席状態。とりあえず、初来店なのでノーマルなラーメン(650円)をオーダーしました。醤油ベースのスープはあっさりしているけど深みがあって、かなり好みの味。スープまで全部いただいたのでは久しぶりです。喜多方ラーメンが主流の会津エリアは太縮れ麺ばかりですが、ここは珍しく細麺。主張しすぎない細麺は薄味のやさしいスープと相性がいいんですね。全くノーマークの飲食店でしたが、小西食堂は本当におすすめです!

 

感想まとめ

寒いから出かけた日帰り入浴でしたが、この日の田村屋旅館は全体的にぬるめだったので残念でした。今回、日帰り入浴スタンプカードをもらったので(5スタンプたまると1回無料)次回に期待!常連さんに評判がいいし、通常は熱めという口コミもあるので、また時期を変えて温度を確かめたいと思います。

 

温泉とは関係ありませんが、小西食堂のラーメンはとても美味しかったです。温泉よりもラーメンの印象が残った日となりました。

 

沼尻温泉「田村屋旅館」基本情報

住所福島県猪苗代町沼尻温泉
電話番号0242-64-3421
定休日不明
日帰り利用時間10:00~16:00
日帰り料金大人800円、小人500円