こんにちは、ブログ管理人・福島県在住のすみれです。今回は福島市(猪苗代寄り)土湯峠温泉郷にある鷲倉温泉「高原旅館」の日帰り入浴をレポート(訪問:2022年5月上旬)。
2つの源泉(白い濁り湯の弱硫黄泉と酸性の鉄鉱泉)があり、いずれも貴重な自然湧出の源泉かけ流し(加水あり)です。開放感たっぷりの露天風呂も楽しめる期間限定(営業4月中旬〜11月下旬、冬季休業)の山奥の温泉宿ですが、意外とアクセスしやすく、秘湯初心者にもおすすめです。
- 源泉かけ流し(加水あり)
- 2種類の泉質
- 絶景露天風呂あり
- 秘湯を守る会会員宿
- 日帰り入浴(10:00〜15:00、800円、ハンドタオル付)
鷲倉温泉「高原旅館」について
鷲倉(わしくら)温泉「高原旅館」までの道中は舗装された走りやすい山道。高原(こうげん)旅館という名の通り、標高1,230mの高地にあります。
鉄筋 2階建、全16室の秘湯らしからぬ立派な外観。訪問は11時くらいでしたが、もうすでに日帰り入浴客か何組かいらっしゃいました。
名湯間違いなしの「日本秘湯を守る会」会員宿。
多少古さはありますが、それほど昭和レトロ感はありません。日帰り入浴(10:00〜15:00)は800円、宿のロゴが入ったハンドタオル付です。
温泉について
鷲倉温泉には透明の「鉄鉱泉」と、白い濁り湯の「弱硫黄泉」の2種類の温泉があり、お風呂場は正反対の場所にあります。いずれも自然湧出というのが贅沢。
洗い場が濁り湯の方にしかないとフロントで説明を受けたので、ひとまず洗い場なしの鉄鉱泉「岩根の湯」から回りました。
岩根の湯(鉄鉱泉)・露天風呂
岩根の湯は建物の外にあります。客室通路を進んでいくと「ゆ」と書かれたのれんが見えてきました。
趣のある木造の湯小屋。男女別で露天風呂が1つずつあります。
湯小屋入り口には飲泉所がありますが、コロナのためやっていないようです。昔から薬湯として重宝されていて、ネットで27,000円(1.5ℓ×10本)と高額で販売されたりしているようです。
女湯と男湯は入れ替えなし。他の方のブログ等を見る限り、女湯の方がやや豪華な感じです。
脱衣所は4畳もないくらいで小さめ。ロッカーはありません。後ほど記述しますが、ロッカーはもう一方のにごり湯の方に設置されています。
浴槽は約8人サイズ。目の前にはちょっとした庭園があって、なかなか雰囲気よし。屋根付きで安心して湯あみできます。
浴槽の底がオレンジ色に変色していて分かりにくいのですが、無色透明です。見た目は薬湯っぽくありませんが、pH2.7の強酸性で、鉄分とメタケイ酸が豊富。湧出量は毎分65ℓです。
浴感はさっぱり系ですが、上品なやわらかさがあります。ちょっと飲んでみましたが、苦みと酸味があり、味は薬湯らしいかも。
基本的に熱めのため、加水用にホースが設置されています。自分で水を入れない限り、おそらく100%源泉かけ流しになっていると思います。お湯が新鮮だと感じました。
源泉温度は60.2℃ですが、この日は43℃程度。高原の風が気持ちよく、しばらく入っていると適温のように感じてくるから不思議です。
じゃんじゃんオーバーフローしています。青空や新緑を眺めながら、結構長湯してしまいました。
大浴場&露天風呂(弱硫黄泉)
次は洗い場付きのにごり湯へ。こちら側に近代的な設備が集中しいています。
大浴場の手間に小さめの100円ロッカーがあります。100円が戻ってこないタイプ。
にごり湯入り口の前にはちょっとした休憩スペースも。
通常の自販機のほか、瓶のコーヒー牛乳などもあります。
脱衣所はベンチやトイレもあって、とても綺麗に掃除されています。洗面台にアメニティ類はありませんが、ドライヤーは1つあります。
湯けむりと弱タマゴ臭が漂う大浴場は15人程は入れる大きめサイズ。細長い浴槽で、真ん中を境に深さが異なります。私は湯口から最も離れた、ややぬるめ&浅いポジションが気に入り、20分程こちらにいました。
浴槽のお湯はやや白く濁って見えますが、湯口から注がれる硫黄泉はほぼ無色透明。日によって濁りレベルが異なるようで、浴槽全体が透明なときもあるそうです。
湧出量毎分100ℓの自然湧出、pH5.8のため刺激が少なくまろやかな質感でした。源泉温度は69.0℃と高めですが、入ってい見ると全体的にぬるめな感じ。湯口からの距離にもよりますが、体感的に38~42℃くらい。
浴槽の底には白い湯花がごっぞり沈殿。お湯そのものはそれほど濁っていないため浴槽底が透けて見えます。
カランは合計4つ。シャンプー、リンス、ボディソープは秘湯くまささブランド。洗顔類は一切ありません。
熱くなってきたので、次は露天風呂へ。5段ほど石段を下りたところにあります。
想像以上に開放感ありすぎの絶景露天風呂。12人程度入れる大きさです。屋根がないので真夏の日中はきついかもしれませんが、夜は星がたくさん見えるのではないでしょうか。山肌に残る白い雪と新緑、青空のコントラストが美しいです。
温度は内湯よりも低めで37~38℃程度だと思います。
浴槽側面には湯花がたっぷり付着しています。特に露天風呂はサラサラと粉っぽい感じ(砂も混じってる?)がして、湯花の存在感が強め。ぬるいので景色を眺めながらいつまでも入っていられそうな露天風呂でした。
貸切露天風呂(弱硫黄泉)
次は宿泊者専用の露天風呂。大浴場のすぐ横にあります。
私は日帰りなので利用していませんが、ちょっと覗かせてもらいました。
ドアを開けると貸切風呂へ続く短い通路があります。
6人程度入れそうな貸切風呂にしては大きめサイズ。こちらは安心の屋根付き。
おそらく脱衣スペース。浴槽のすぐ横にあるので、気心知れた人じゃないとキツイかも。
なかなか景色も良いです。大浴場の露天風呂は開放感ありすぎなので、人によってはこちらの方が落ち着く空間かもしれません。
その他の施設情報
ロビーには小さな売店もあります。お菓子や名産品、工芸品などコンパクトに並んでいました。
売店横にはビールや日本酒などお酒類も。
ラウンジは広くて使い勝手良さそう。ワーケーション対応の温泉宿なので、このラウンジでPC作業が可能。客室でもフリーWi-Fiが使えるようですよ。
玄関にはワーケーションやアウトドア好きにぴったりの自転車が置いてありました。詳細はわかりませんが、宿泊者は無料でレンタルできるのかな?大自然が広がるこの周辺には絶景ロード「磐梯吾妻スカイライン」があり、自転車で道路最高地点の標高1,622mまで行くこともできます。
感想まとめ
印象的なのは白い濁り湯の露天風呂。大自然と一体になれるようなロケーションがとにかく素晴らしかったです。ぬるめだったので加水なしの源泉100%では入れたらさらに良いのですが。
一方、透明の鉄鉱泉は鮮度が良い印象を受けました。日帰りだとなかなかじっくり入れないので、両方を満喫するならやっぱり宿泊しないといけないですね。
泊まるなら新緑や紅葉の季節だけでなく、夏の避暑地として滞在するのもよさそうです。
鷲倉温泉「高原旅館」の基本情報
住所 | 福島県福島市土湯温泉町字鷲倉山1 |
電話番号 | 0242-64-3224 |
営業期間 | 4月中旬〜11月下旬(冬季休業) |
日帰り入浴時間 | 10:00~15:00 |
日帰り入浴料金 | 大人800円、子供400円(フェイスタオル付) |